雪山でも絶対の信頼!フラッグシップを使う理由

雪山でも絶対の信頼!フラッグシップを使う理由

フラッグシップとはカメラメーカー各社を代表する最高機種。キヤノンで言えばEOS-1DX Mark2。ニコンならD5と、共に50万円以上する高級機になります。

機能や描写性能は最高ですが、基本的に大きく重たくなります。「雪山には機材を軽くして行こう!」という趣旨とは反してしまいますが、フラッグシップを使ったほうが良い理由はちゃんとあります。

とにかく強い。

友人が所有するNIKON D4s。かっこいい!

強いっていうのは雪や寒さに負けず写真を取り続けることができるかってことです。「堅牢性(けんろうせい)」なんて難しく言うこともあります。

どんなときでも言い訳せずに弱音を吐かずに、言った通りの画を撮ってくれます。

信頼性の高さ

プロとして写真を撮る場合、撮り逃しは絶対に許されません。ミドルクラスのカメラでも同じような画を撮ることは十分可能ですが、急に雪山で使えないようになり「フラッグシップじゃなかったから」なんて言い訳は通用しません。

信頼性への担保のために高いフラッグシップを使うのも、理由の一つにあります。言い訳を機材のせいにしないためです。

5Dクラスをメイン機にしてみようかと試みましたが、何度か不具合を経験しました。本州ならまだしも、北海道の雪山だと可動しなくなることがあります。-20℃なんて平気でいきます。1DX Mark IIでもそれぐらい冷えると液晶が薄くなって、挙動が少し遅くなります。

日本の雪山なんてたいしたことない

これはフラッグシップが想定しているであろう最悪の環境に対して、日本の雪山なんてたいしたことないということです。

フラッグシップカメラは軍隊に帯同して灼熱の砂漠でも確実に写真を撮らなければなりません。8000m級の高山でも、南極のような場所でもそうです。

スノーボードやスキーを撮影するくらいなら、そんな悪条件になることはほぼありません。過酷すぎるとスノーボードすら出来ませんからね。

楽に良い画が撮れる

フラッグシップは多機能すぎて使いづらいイメージもあるかと思いますが、使い方をしっかりマスターすれば、下位機種に比べてより早いスピードで合焦してくれますし、もうワンカット多くシャッターも切ってくれます。カスタマイズ性も高いので自分好みの操作性にすることも簡単です。

現在のデジタル一眼は性能的にとても高いレベルにあります。エントリーモデルのカメラでも、画を見てフラッグシップとの違いを言い当てられる人は少ないでしょう。それくらいどのデジカメも性能は高いです。技術力の高いプロカメラマンであれば、どのクラスのカメラを使ってもほぼ同じような画を仕上げることが出来ます。

しかし、下位機種に比べフラッグシップはその性能差によって、良い画、思った通りの画を簡単に撮ることが出来ます。アクションスポーツのような一瞬でチャンスが終わってしまう様な撮影対象にはこのあたりのことも重要になってきます。

画素数でちょうどいい。

私は現在CANON EOS-1DX MarkIIを使用しています。画素数は2020万画素です。下位機種のEOS-5D MarkIVの3040万画素よりかなり少ないですが、画素数の不足を感じたことはありません。ポスターに使っても問題ありませんでしたし、構図に不満があればトリミングもしています。とても適正な画素数です。

では、適正な画素数だとどういった所が良いのか?理由は大きく3つあります。

1.高画素機より画質が良くて暗所に強い。

画素数が多いほど高画質というわけではありません。同じサイズの画像センサーなら、画素数が多くなれば1つの画像サイズは小さくなる。小さくなればそこに取り込まれる画像の情報、光の量は少なくなる。その結果、低画素数の方が暗い場所での撮影に強くなるというわけだ。

また、高画素機ほど画素と画素の間の無駄な部分が多くなり、取り込む情報が減るということも起こる。だから同じセンサーサイズであれば、高画素機のほうが画質が低くなる。

近年は技術が発達していて、高解像度だから画質が劣るということもなくなってきています。精細で階調豊かに撮ることのできる高画素機はたくさんあります。技術的な考えだと上記のような話になります。

2.データサイズが扱いやすい。

高画素になるほどデータサイズは大きくなります。大きくなればそれだけコンピュータでの後処理に時間がかかり、ハイスペックなPCが必要になります。また、データのバックアップを取るのにも時間がかかってしまします。現在のサイズが必要にして十分です。

EOS-1D X Mark II      (約2020万画素)  1カット:23.2MB

EOS 5D Mark IV         (約3010万画素)    1カット:36.8MB

3.手ブレやシャッターショックの影響が少ない。

高画素機での撮影は、シビアにしないとすぐにぶれてしまします。手ブレはもちろんですが、シャッターを切る時ミラーが上下しますが、その振動でもぶれてしまいます。シャッターショックとかミラーショックなんて呼んでいます。それを防ぐために三脚に据えてミラーアップ撮影したりします。ミラーアップ撮影とはブレの原因であるミラーをあげた状態で撮影する方法です。

スノーボードの撮影時は基本的には手持ちで撮ります。足場の悪いところで、正しく構えられないで撮ることもよくあります。適正な画素数だと、ぶれていないシャープな画が撮りやすいです。

最新機種なら画質も最新最高

フラッグシップはカメラメーカーを代表する機種です。最高の画質、最高の機能を各社が競って搭載して販売しています。

先程、プロカメラマンならほぼ同じ画が撮れると書きましたが、画質のポテンシャルの部分では差があります。ダイナミックレンジが高かったり、撮影後の画像編集に堪えられる幅が大きかったりします。また、変に高画素にしないで、画質が最優先される程度の画素数におさえられています。

最新のフラッグシップであればその時代最高の画質が撮れます。機械的にはですけれども。

リセールバリューが高い

フラッグシップ機、特にキヤノン、ニコンに関しては中古販売しても結構いい値段が付きます。

キヤノンの場合、だいたい4年毎にフラッグシップの更新があります。4年使って、新しい機種が出ていても、中古で30万円くらいで売れます。新品が50万円くらいだとするとその差額は20万円くらいです。プロが4年間使う機械だと考えれば、そんなに高い買い物ではないと言えます。

まとめ

色々書いてきましたが、私の一番重要視するところは「信頼性の高さ」にあります。こいつが動かなければ、他の機材だったらもっとダメだって言うところまで機材も追い込んで選択します。

私は、今のところ新製品が出たらすぐに更新しています。修理しながら使うより、4年酷使して新しいものに交換するほうが信頼度も高いと考えています。

ちなみにサブ機にはなるべく軽いものを選んでいます。現在はα7RIIIにアダプターを付けてカメラバックに忍ばせています。防水性能や防寒性能に不安がありますが、SIGMAのMC-11でEFレンズがそのまま使えるので5Dから代替えました。

 

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