パタゴニア R2テックフェイス・フーディを1シーズン使ってみた。

パタゴニア R2テックフェイス・フーディを1シーズン使ってみた。

2019年に発売開始されたR2最新型テックフェイス。

パタゴニアのテクニカル系フリースで、私が個人的にとても信頼しているR2ジャケットは以前も紹介しました。

R2愛好家としてはR2テックフェイスも着てみたいと思い、発売と同時に購入して昨シーズンガッツリ使用しました。洗濯しているとき以外はテックフェイスを着ていたのではないかなってくらいヘビーユースしました。

それを踏まえてパタゴニアR2テックフェイス・フーデイのレビューをしたいと思います。

 

R2ジャケットとR2テックフェイスの違い。

R2テックフェイスはパタゴニアでレギュレーター・フリースと呼ばれているものの一つで、R2ジャケットも同シリーズ製品で、長年発売されている人気商品になります。

レギュレーター・フリースの機能を簡単に説明すると『適度な保温機能があり、内部の水分をすばやく外部へ排出してくれる』のです。

生地に起毛があり、その起毛の中に暖かい空気を溜めて保温する仕組みです。その一番起毛が短いのが「R1」その次に厚いのが「R2」です。以前は「R3」も販売されていましたが、現在日本の公式サイトには記載がありません。

R2ジャケットはとても優秀なミッドレイヤーです。しかし、それ単体で使用しても、その機能を優秀に発揮することができません。R2テックフェイスはそのあたりを改良(変更)しています。

以降はわかりやすくするためにR2ジャケットを「R2」、R2テックフェイスを「テックフェイス」と記載します。

Patagonia R2 TechFace Foody。 カラーはFIREを購入しました。店頭になかったので取り寄せてもらいました。

防風性能がある。

最も大きな違いであり、レギュレーターフリースでテックフェイスを購入する利点はここでしょう。

R2はミッドレイヤーとしてアウターに防風素材のものを羽織ることによって、ちょうどよい暖かを提供してくれていました。しかしR2だけだと微風でもスースーと風が抜けてとても寒い。通気性が良すぎるんです(そのおかげですぐに温度調整ができますが)。着てる意味がないくらいです。

でもテックフェイスだと風を通さなくしてくれます。

ハイクアップして熱くなってアウターを脱いだとして、R2だけだと急激に寒くなってしまいます。でもテックフェイスだと風を防いでくれるのでR2ほど激寒になったりはしません。

この防風性能のおかげで、テックフェイス単体でアウターとして使用する頻度が飛躍的に上がりました。

撥水加工がされている。

結構水をはじいてくれます。

1シーズン使用してもこの水弾きです。写真撮るのが難しいレベルでした。

DWR(耐久性撥水)加工がされているとメーカーは言っています。1シーズン使用して、結構な回数洗濯しましたが、いまだにきれいに弾いてくれます。

そのおかげで、クールダウン時にアウターを脱いでも、少しの雪ならパンパンとはたいたり犬みたいにブルブルすれば水分を弾いてすぐにアウターを着ることができます。

もちろんレギュレーターシリーズですから、内側の水分は外部にすばやく発散してくれます。ゴアテックスなどのアウター製品と同等の機能だと言えます。

フードが付いている。

現在R2のフーディは販売されていません。フード付きならR1を使うしかなかった。僕が最終的にテックフェイスの購入を決定したのはフーディーがついたR2だったことが大きかったです。

フード部分にも起毛があるので暖かいです。口が隠れる部分までジップアップできるので、バラクラバ代わりにもなります。

R2はアウターとしての使用を考えていないのでフード付きは作られていないけど、テックフェイスはアウターとしての使用も考えられているのでフード付きが発売されたのかな、と推測しています。

起毛が内側だけ

左がR2テックフェイス。右がR2ジャケット。

R2はボデイ側と外側の両方が起毛しています。その分たっぷり暖かい空気を溜め込むことができて暖かいと考えていました。

テックフェイスは内側だけの起毛になります。毛の長さもR2と変わりないので、若干暖かさが劣ると考えていました。

着た感じも、R2は毛布にくるまれているようなモコモコ感がありますが、テックフェイスはそこまでの感じはありませんが、暖かさに関しては同等の体感でした。通気性も特に違いは感じられませんでした。

おそらく全面に採用されている「ポーラテック・パワー・グリット」がいい仕事をしているものだと推測しています。ボックス形状にすることによって効率的に暖かい空気をため、通気性も向上させているのでしょう。最新のR2は汗をかきやすい脇の部分にのみパワーグリットが採用されていますが、テックフェイスはほぼ全面に渡ってR1より毛足の長いパワー・グリットが採用されています。

※こちらの項目は2021年8月にもう一年使用した後に改定いたしました。R2がかなり使い古したものなのでヘタっている可能性もありますが、2021年の冬はテックフェイスの方が暖かいように感じていました。

実際、2021年の秋冬ではR2のレギュラーラインはディスコン扱いになっているようで、R2はすべてテックフェイスに置き換わっているようです。

R1エアーが予想以上に暖かく高性能だったため、R1エアーがR2と置き換わってしまうのかもしれません。R2信者としては少しさみしいところもあります。

ちなみにR1エアーも購入して2021年冬にヘビロテしたので、そのうち使用感をご報告します。

一年使ったので若干ヘタってます。起毛が正四角形のボックスで連なっています。

特徴的な袖口

ストレッチニットでフィット感の良い袖口になっています。この素材、結構伸縮性があって、めくり上げたときもきつくなりません。

袖口は縁取りではなく、この三角形のストレッチ素材で伸縮性をつけている。

胸ポケットはスマホ入れに。

これはR2などと同じで、とても便利なポケット。スマホを入れておくのにバッチリです。

袖と同じストレッチ素材が使われているようで、重たいスマホだとちょっと伸びちゃう感じがするけど許容範囲です。あと、片手で引き上げづらいです。

最近流行りの80’sテイストの切り返し。2020モデルのレッドは色の切り返し無しで赤一色です。

ソフトシェル的使い方ができる。

やわらかい(ソフト)素材で防風性があるってことは、まんまソフトシェルってことじゃないの?R1にもテックフェイスがありますが、こちらは本当にソフトシェルと呼んでもいいのではないでしょうか。

僕的にはソフトシェルの機能がついたミッドレイヤーみたいな感じで1シーズン使いました。

熱くなるハイクアップ時はファーストレイヤーの上にテックフェイスだけを着ていて、山頂でクールダウンしたらアウターを着る、なんて使い方ができました。R2だとちょっとした雪でも濡れてしまうし、風が吹き抜けすぎて寒くなりすぎてしまうので R2だけをアウターにしてハイクすることはしていませんでした。

防風性と撥水性があるので、秋にはこれを羽織ってマウンテンバイクを乗って街を走っていました。

耐久性が上がった。

これはメーカーがそう言っているのだから、R2に比べて上がったのでしょう。実際の体感はないです。R2でも十分長持ちする製品なので、それ以上だと嬉しいですね。

アウターとしての使用も許容されるくらいの耐久性が担保されたと言うことかもしれません。

どちらにしましても長く愛用していきたいですね、高かったので。

インナーポケットは替えグローブ入れとして

インナーポケットにはゴーグルも入るようですが、僕はインナーグローブの替えを入れています。ボデイに近い部分なので暖かくなりますし、とても便利です。

サイズ感

パタゴニアはMサイズとLサイズの差が大きすぎる気がします。いつもどうするか迷っています。

僕は181cm、85kg。機能性を重視すればピッタリフィットのMでもいいのですが、ちょっと窮屈でした。今回はアウターとしても着るため、すこしゆとりのあるLにしました。

若干大きく感じますが、まあゆったりして着やすいです。やはり袖は長めです。

結論:R2テックフェイスはおすすめです。

僕はR2信者ですので無条件に買ってしまいましたが。買って正解でした。

R2はミッドレイヤーとしてはいまだに最高な製品ですが、テックフェイスはその高機能をほとんど損なうことなく、プラスの機能を付け加え、新しい使い方ができるように改良された製品でした。

具体的には

  1. アウターとして普通に使える。
  2. ミッドレイヤーとしても優秀に使える。
  3. R2なのにフードがあってバラクラバになる。

こんなところですね。R2を持ってなくて、初めてのR2でもいいと思います。

 

バックカントリーカテゴリの最新記事