大会でかっこいいハーフパイプの写真を撮る方法

大会でかっこいいハーフパイプの写真を撮る方法

スノーボードの花形、ハーフパイプ。

大会に行けば、一般の人でも近くでプロライダーの写真を撮ることが出来る。ほとんどの大会が無料ですし、こんなに近くでプロの競技を見たり撮ったり出来るスポーツは少ないです。

私もアマチュアカメラマン時代、伝説のライダー、テリエ・ハーコンセンを撮りたくてアメリカ・ストラットンマウンテンで行われていたUS OPENまで行きました。それから20年以上の月日が流れ、国内外で通算100回以上はハーフパイプの撮影をしたと思います。

そんな大会で、最短で外さない、かっこいい写真を撮る方法をご紹介いたします。

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もっとも大事!ルーティーンの確認

ハーフパイプにおけるルーティーンとはどういう順番でトリック(技)を行うかという順番のことです。

大会本番前にはコースチェックをかねた練習時間が設けられています。その時に撮りたいライダーのルーティーンを見ておきます。だいたい同じルーティーンで本番も滑りますので、どのトリックを撮りたいか決めて撮影場所に向かいます。

望遠ズームレンズの場合

70-200mmや、もっと便利な28-300mm等の望遠ズームレンズが、ハーフパイプではもっとも撮りやすいです。ベストなカットを3カット以上撮ることができます。24-105mm等の標準ズームでもほぼ同様な写真が3カットは撮れます。

1.ファーストヒットを同サイド下部から撮る

まず以下のような写真をメインに撮ります。

セカンドトリック(2)が行われる位置の逆サイド対角線上のプラットホームが撮影場所になります。ファーストヒット(1)とサードヒット(3)の中間位置でもあります。

ライダーが一番高い位置(ピーク)に来る辺りのリップにピントを合わせて固定します。ライダーが来たら連写します。

焦点距離85mm

動くものにピントを合わせ続けるオートフォーカス機能、キヤノンのAIサーボやニコンのコンティニュアスAFサーボに信頼がおけるのであれば、画角を決め、被写体が来る位置のピントが合うように設定して、ピークの瞬間にピントを合わせるという方法もあります。少し高度ですが、ジャスピンにはなります。

2.セカンドヒットは逆サイド対角線からシークエンスで撮る

ライダーが対角線に入ってきます。バーチカルを登り始める辺りから連写を始め、ランディングするまで切り続けます。ピントはリップ辺りに合わせて固定します。

真横からだと1カットの写真はあまりかっこよくないので、連続写真で合成したものを完成写真と考えます。

3.サードヒットをバックショットで撮る

ライダーが下の方に戻ってきますので、同じ位置からバックショットを撮ります。ピントはファーストヒット時と同じでピークが来るところを予測して、そのリップあたりに合わせておきます。

ハーフパイプの下にオーディエンスやきれいな景色が広がっているとそのあたりも含め写し込むとかっこいい写真になります。

焦点距離200mm

以上で一連の流れは終わります。70-200mmでしたら5ヒットや6ヒットもなんとか撮れますが、角度的にあまり良い写真にはなりにくいです。

お目当ての選手がハーフパイプの後半部分にメイントリックを出すルーティーンでしたら後半位置のプラットホームで同じように撮ります。ただ、ファーストヒットがもっとも高く飛びますし、後半になると、前半のミスを引きずって技がグダグダになることが多いです。前半部分で狙うほうが良いトリックが撮れる可能性は上がります。

広角レンズの場合

16-35mmやフィッシュアイレンズで撮ると、とても迫力のある写真が撮れます。ただし、ワントリックしか撮れません。

撮る際は、なるべくリップ近くまで寄って、ピークの位置で体制を低くして待ちます。ピークの位置を少しでもずれるとライダーがとても小さく写ってしまう失敗写真になります。

また、リップから離れても迫力のある写真は撮れません。ただし、とんでもなく高く飛ぶようなライダーだったら画角からはみ出しますので、その際は若干リップから離れます。

低い位置から撮るのも重要です、立って撮るよりも高く飛んでいるように写せます。

15mmFisheyeを使用。大会規制でこれより近づけなかったが、もっとリップにちかづけばもっと迫力のある写真を撮れる。

あとは色々なところで撮ります。

上記は絶対に間違いのない写真を撮るための方法です。当然ですが「これだけしか良い写真が撮れない!」なんてことはないです。外さない写真の撮り方です。

ボトム部分やスタート地点等に行って撮ることが出来るのなら、試してみるのもいいです。スタート地点で撮った写真は良い写真が撮りやすいです。

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